糖尿病の早期診断

糖尿病の早期診断のために

あなたは自分が糖尿病ではないと自信を持って答えられますか?
先ずは、あなたは自分が糖尿病ではないと自信を持って答えられますか?
血糖値は空腹と食後では時々刻々と変化しているということを知っていますか?
空腹時の血糖値や食後3時間以上経った血糖値が正常範囲内だとしても糖尿病ではないとはいえません。

糖尿病の早期診断のためには下記の組み合わせがお勧めです。
1) 75gブドウ糖負荷試験(これで糖尿病の診断を行うことが教科書的には王道)
2)HbA1cが6.5以上(NGSP)
3)食後1~2時間以内の血糖200mg/dl以上(血糖値がピークの時間帯です)
4)食後1~2時間以内の尿糖陽性
5)早朝空腹時血糖が126mg/dl以上
私の実際の診療では2)~5)の検査を参考にしています。

註)i)食後過血糖を評価する際には摂取した炭水化物量を患者さんから聞き取る必要があります。もし食後だとしても患者さんが炭水化物をほとんど摂取していなければあまり血糖値は上がりません。いつも通りの食事をして来るように指示してピーク時の血糖値を測定することが大切です。また、複数回検査すると良いでしょう。
ii)多くの人では血糖値が大体160mg/dlを超えたあたりから尿糖が出現します。
iii)腎性糖尿といって血糖値が正常範囲内にあるにも関わらず、尿糖が陽性となる方が数%存在しますので注意が必要です。
iv)正常な方の多くは血糖値が空腹から食後にかけて80~140mg/dlの範囲で推移しているため原則としてどの時間帯でも尿糖は陰性です。

註)炭水化物=糖質+食物繊維ですが、厳密に区別しないで書かれてることが多いようです。また、糖質には、ブドウ糖、果糖など色々ありますが実際のところではこの二つくらい知っておく程度で良いと思います。

血糖値変動の指標について

GI値(グリセミックインデックス値):炭水化物の質を評価
GL値(グリセミックロード値):炭水化物の量と質の評価
75gブドウ糖負荷試験及びテストミール食負荷試験:炭水化物の量の評価

脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミンなどは大事な栄養素であることはいうまでもありませんが、血糖変動に直接影響を与えているのは炭水化物であり、炭水化物量に基づいて上の三つの検査が行われていることを銘記しておいて下さい。

GI値について

GI値とは基準食としてブドウ糖を選び、ブドウ糖と同じ炭水化物含有量になるようにした食品の食後血糖に及ぼす変化をブドウ糖との比率で表わした数値です。

註)炭水化物の質とは、同じ量の炭水化物でもその質によって血糖変動に与える影響が異なると考えらます。私はそのことを炭水化物の質と呼びます。

GI値は目的の食品の炭水化物の質を表わしていますが、量は表わしていない事を銘記しておいて下さい。GI値の求め方は各研究機関によって異なりますので注意が必要です。例えば、基準食としてブドウ糖を用いることが多いですが、ブドウ糖以外に白米や食パンを基準食とし GI値を求めている研究機関もあるようです。更には、同じ基準食(例えばブドウ糖)を使った報告でも報告者によって数値が微妙に異なりますので、そんなものなんだと受け止めてください。何故なら、いずれの研究機関も正常人を被験者として選んでいますが、人が違えば測定値にある程度の違いが生じるのは当然のことです。

註)GI値を求める際の被検者は正常人の方々であり糖尿病患者さんではないことを覚えておいて下さい。それとGI値と後述するGL値についてもいえることですが、どちらの検査値も食物単品摂取における血糖変動で求められており、実際の食事のようにいくつかの食材を同時に摂取しているわけではありません。これらの値は血糖値を評価する際の参考程度に留めておいて下さい。

ここでは代表的なGI値の求め方について説明いたします。
GI値とは、目的の食品中に含まれる炭水化物量が50gになるまでにした量を摂取した際の血糖上昇の度合いを基準食である50gブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表わされています。
もっと具体的にいえば食品摂取後の血糖値の時間変化をグラフに描き、その曲線が描く面積と基準食による面積との比率をGI値としています。

引用:http://www.gikenkyukai.com/protocol.html

註)ここでブドウ糖50gを基準としている点についてその歴史を振り返ってみます。現在では75gブドウ糖負荷試験により糖尿病の診断をつける試みがひとつのスタンダードになっています。しかし、それ以前には50gブドウ糖負荷試験を試みていた歴史があります。恐らく50gブドウ糖負荷だと確かに血糖は変動すると考えられた歴史によるものだと考えます。そのためGI値を求める基準食として50gブドウ糖が採用されたと理解しています。

しかし、糖尿病の診断のためには、50gブドウ糖負荷だと糖尿病の方と正常の方における血糖変動に有意差がつきにくかった為に現在の75gブドウ糖負荷試験に変わったと思います。

一方で、一度の摂食の合計が25gブドウ糖ぐらい以下では血糖変動にさしたる影響がこないと私は判断しております。

報告者によっては微妙に違いがありますが、一人前の白米150gの炭水化物量約60gは後述するGI値を考慮するとブドウ糖換算で約50gとなります。いってみれば白米一人前は50gブドウ糖負荷試験のようなものだともいえるでしょう。

GI値が高いとか低いという言葉が独り歩きしていますが、GI値が参考になるのは目的の食品中の炭水化物量が25~50gとなるまでその食品を摂取することに日常生活において違和感がない場合です。計算上高GI値の食品の場合でもその食品中の炭水化物量が極端に少ない場合は血糖変動に影響しません。

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